子供の自転車保険

営業の伊藤です。

 

 

4月、新しい年度がはじまりました。

先日、うちの子の通う小学校も、入学式が行われました。

真新しい、大きなランドセル背負った1年生を見ると、目を細めてしまいますよね。

 

新入学のお子様をお持ちの方も多いのではないでしょうか?

楽しみもいっぱいですが、心配も多いことと思います。

 

自転車通学をされるお子様をお持ちの親御さんは、学校側から、自転車保険に加入するように言われませんでしたか?

 

最近、この「自転車保険」について、お客様から質問をされることが多いです。

今回のコラムでは、子供の自転車保険について、お話させていただこうと思います。

 

学校が、必ず入るように言うのは、なぜ?

 

 

自転車通学の場合、学校側は必ず、自転車の保険に加入するように言いますね。今は、小学校でも、任意ですが自転車保険の案内をしています。

 

これは、なぜでしょうか?

ご存知の方も多いと思いますが、多額の損害賠償請求を受けてしまった時のためです。

 

ひとつの判例をご紹介します。

 

男子小学生(11歳)が、夕方6:50ごろ、帰宅途中に、ライトを点灯し、歩道と車道の区別のない道路で、歩行中の女性(62歳)と正面衝突。女性は頭を強打し、頭蓋骨骨折等の傷害を負い、植物状態となって意識が戻らない状態になる。

9521万円の損害賠償請求が認められる。

(神戸地方裁判所:平成25年7月4日に判決)

 

この判例の場合、被害者が植物状態になっており、今後、寿命までかかる介護費用や、慰謝料等も高額になった要因と言われています。

 

子供ですから、親の言いつけを守らず、スピードを出してしまったり、交差点で止まって確認をしなかったり、危険な運転をしてしまうかもしれません。何かに夢中になるとなおさらです。

 

自転車の事故で、子供本人のケガも心配ですが、もし、人様をケガさせてしまったら、人様の物を壊してしまったら…やってしまったのが子供であっても、その親に損害賠償請求されます。

その賠償金は、想像以上になることを、知っておかなければいけません。保険に加入していなかったら、全額自己負担で支払わなければいけません。貯金がなければ、借金をしてまで。

 

子供は予想外のことをしますから、ひとりで自転車に乗り始めたら、自転車の損害賠償に対応する保険に加入しているか、確認をした方がいいですね。

 

 

実は「自転車保険」という保険は、ない

 

それなら「自転車保険」に入らなければ!と思いますよね。

 

実際に、お客様とお話させていただいていると、自動車の任意保険みたいに「自転車保険」というものがあって、自転車保険に入らないと、自転車での事故の補償はされないと思っている方が多いです。

 

これは、大きな勘違い!

 

一般的な「自転車保険」の中身は、

 

1.お子様本人のケガの補償

 

(例)自転車に乗っている時に、転んだり、車と接触して、ケガをしてしまった時のケガの治療費

 

2.他人をケガさせてしまったり、死亡させてしまった時の補償

 

(例)自転車で歩行者をはねてしまい、ケガを負わせてしまった時の損害賠償金

 

3.モノを壊してしまったり、傷つけてしまった時の補償

 

(例)自転車で、駐車してある車にぶつかって、傷をつけてしまった時の修理費用

 

この3つのリスクをカバーしています。

 

1.は「傷害保険」2、3は「個人賠償責任保険」という名前の保険です。

 

つまり「傷害保険」「個人賠償責任保険」を組み合わせて「自転車保険」として販売しているというわけです。

 

 

すでに加入中の保険に、付帯されているかも

 

今加入している他の保険契約の中に、この補償内容があれば、新たに加入する必要はありません。

 

特に、ケガを負わせてしまった時の損害賠償金や、モノを傷つけてしまった時の修理費用をカバーする「個人賠償責任保険」は、自動車保険や火災保険に、特約として付帯することが出来ます。例えば、2億円の補償で、年間1,200円ほどです。

 

しかも、同居の家族、別居の未婚の子、全員補償対象ですので、兄弟で個々に加入する必要はありません。

 

 

自転車のケガの治療費が、自動車保険で?

 

お子様が、もし自転車でケガをしてしまっても、親御さんが加入している自動車保険の人身傷害の補償でカバーできる場合があることを知っていますか?

 

親御さんの自動車保険の人身傷害が、自動車搭乗中の事故だけでなく、歩行中の自動車事故や自転車乗車中の自動車事故までカバーしている場合や、交通事故全般まで広くカバーする補償になっている場合、お子様のケガの治療費も自動車保険から支給されます。

 

自動車保険で、ケガの治療費をまかなったとしても、ノーカウント事故として処理されるため、等級は下がりません。同居の家族、別居の未婚の子まで補償対象となっていますので、大学で下宿をしているお子様の交通事故もカバーできます。

 

 

学校からもらってきた保険に加入する前に確認を!

 

私がご質問を受けたお客様は、すでに加入中の補償で十分という方ばかりでした。

重複して加入するのは、もったいないですし、その資金を、お子様のための積立てに回した方が、よっぽどいいのではないかと思います。

 

学校から言われたから、入らないといけないと思っているかもしれませんが、その前に一度確認をされることをおすすめします。

 

ですが、学校によっては、指定の保険に加入しなければ、自転車通学が認められない、という所もあるようです。その場合は、補償内容をできるだけ重複のないように、お子様の自転車保険は最小限のものに、必要経費と割り切って加入するしかありませんね。

 

 

 

今加入中のもので、自転車の補償に対応できるか分からない時は、お気軽に、お問い合わせください。

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