iDeCo・NISA・つみたてNISA・・・公務員には何がおススメなの?

確定拠出年金相談ねっと 認定FP

保険アイマーク代表の村松です。

 

 

iDeCo(個人型確定拠出年金)が公務員や主婦にも開放されて1年が経ちました。皆さんの周りでiDeCoに加入された方はいらっしゃいますか?

 

国民年金基金連合会のホームページに毎月の加入者数の推移が発表されていますのでちょっと確認してみましょう。

 

公務員さんは全国に339万人いると言われています。

 

その中でiDeCoのトビラが開いてからiDeCoに加入された方は12万人です。339万人に対して12万人。公務員全体の3.5%にあたります。私は公務員さんがiDeCoに加入するブームが起こっていたように感じていましたが、この数字は低いなあというのが実感です。iDeCoに加入された公務員さんたちは、新しい制度、節税、資産運用などの情報に敏感なごく一部の公務員さんなのでしょう。

【警察官のイデコちゃん】

 

圧倒的多数の公務員さんは周りを見ながら、どうしようか?と悩んでいる最中でしょうか。

大変なことにiDeCoだけでも先に進めないのに、2018年から「つみたてNISA」まで登場してしまいました。

 

では、その悩みをこれから解決していきましょう。

 

iDeCo・NISA・つみたてNISA 共通するメリット

 

iDeCo・NISA・つみたてNISAの3つに共通するメリットは何でしょうか?

これは単純明快です。

「運用益に非課税」

株式投資でも、投資信託でも運用益や配当金を受け取った場合、日本では税金がかかります。現在運用益にかかる税金は20.315%です。

実は資産形成とその先の段階となる資産運用のステージの両方でお金を増やそうとする方にとって税金が運用パワーを削り取るやっかいものなのです。

昭和の時代、マル優という非課税制度がありました。マル優制度が廃止になり日本で運用益に課税されない制度は皆無の状態が長く続きました。

この流れを2001年に個人型確定拠出年金がクサビを入れ、続いてNISA、そして2018年につみたてNISAが登場しました。

これは、国民年金、厚生年金に100%頼っている国民に

「お願いだからそんなに国を頼らないで欲しい」

「税金を取らないから自分で老後のお金を準備してください」

という日本国の切なる想いが託されているのです。

この想いを日本国民は受け止めて、運用益に非課税という制度を大いに活用しようではありませんか。

で、元に戻りますがこの3つの制度とどのように付き合うかですね。

 

iDeCo・NISA・つみたてNISA

 違いを確認

 

3つの制度の違いを見ていきましょう。

 

「所得から控除できるのはiDeCoだけ」

 

サラリーマンなら年末調整で生命保険料の控除証明書を使ったことがあると思います。生命保険料で使える所得控除は最大でも12万円(一般・介護医療・個人年金の枠をめいっぱい使った場合)です。この枠を使うのには最低でも年間24万円の保険料を拠出する必要があります。これに対してiDeCoは掛金を満額控除として使えます。公務員の場合月額の掛金は12,000円が上限ですので12か月分で144,000円、これは大きいですよね。NISAやつみたてNISAにはないiDeCoだけのメリットです。

 

「掛け金・非課税範囲・自由度の違い」

 

続いて掛金や非課税範囲で確認しましょう。

iDeCoは年間144,000円です。なおかつ、iDeCoは定期的な積立制度しかありませんので今あるお金ではじめから大きな投資をしたい方は他の制度を利用するしかありません。そんな場合にはNISAを検討してみましょう。NISAは年間120万円までが非課税枠です。これを5年間積み上げて投資することができます。5年で終了だと思っていたら2018年に制度が変更になってロールオーバーという仕組みが長期投資を可能にしてくれました。運用で増えたお金を決済することなく、次の5年間のNISAに元本だけでなく運用益までも満額非課税で継続できます。お金に余裕があり、運用のタイミングをある程度自分の判断で決めることのできる方にはNISAに軍配があがりそうです。

では、2018年に登場した、つみたてNISAはどんな制度なんでしょうか。毎年40万円を非課税で投資信託のみを使って積み立てていく制度です。期間は20年となっています。金融庁が運用商品の選定にあたって厳しい基準を突き付けたこともあって、投資信託の手数料である信託報酬手数料が極めて低額なものが集まっています。なおかつ、iDeCoでは不可能な60歳までに解約してお金を引き出すということが可能になります。

他に注意したいのは、NISAとつみたてNISAは併用できない点と損益通算がNISAではできないことですが、ファイナンシャルプランナーなどに相談しながら、3つの制度を有効に活用することが良いかと思います。

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